出 羽 三 山 | ||||||||
月山(がっさん・1984m)、湯殿山(ゆどのさん・1504m)、羽黒山(はぐろさん・414m)は出羽三山と呼ばれ、修験道(密教系の仏教=天台宗・真言宗)に基づく山岳信仰、祖霊信仰の山として栄えてきた。 古代から鬱蒼と茂る杉の木に覆われた山で山伏と呼ばれる修験者たちは、霊験を体得する為に荒行を行い自らの心身を鍛え、広く東北、関東にかけての東日本一帯から大勢の参拝者を集めて来たのである。その名は平安末期には遠く都にまで聞こえ羽黒山伏として義経記にも登場する。 この山の繁栄は、民衆の先祖への敬い(祖先の崇拝)と自然への畏敬の念(山の神)が密接に関わって来ている。 出羽三山は古から修験の山、信仰の山として人々を集めてきたが、近年は年を追って参拝者が減り続けていると云います。参拝者の減少は引いては麓で里山伏の子孫達が守り続けてきた宿坊の経営にも大きな影響を与えている。旧来出羽三山の信仰登山は、東日本の東北、関東、中部地方にかけての『霞場(かすみば)』と呼ばれる檀那(信者)組織を通じて、講の形で集めて行われて来た。各地の富士講登山の様な形の集団参拝登山を霞場が仕切るという事で行われて来たのである。しかし、「在家山伏の集団」であるこの霞場にも高齢化という深刻な問題が押し寄せ、更に荒行によって霊験を体得した里山伏(さとやまぶし)達の高齢化から引退を迫られているという。とかく科学万能といった現代社会においては信仰心が薄れ勝ちであり、バスで来て、三山神社を参拝し、宿泊はどこか近くの温泉でという安易な観光の一環としての羽黒山参りと云う事になって来ているのである。その中で宿坊は「観光」と「信仰」のはざまでどちらを優先するかで揺れ動いているのが現状の様である。 年末年始と夏と秋の観光シーズン等を除き、山頂の大駐車場に観光バスが止まっていなければ参詣者がすこぶる少ないといった現象は自分だけの感じだろうか? 信仰の山としてみるか、観光の山として捕えるかは各自の捕え方ではあるが、鳥海の修験の山が廃れた道を辿らない事を荘内に生まれた者として祈っている。往時の賑わいはいかばかりであったのか・・・。 |
1. |
出羽三山の推移 |
2. |
出羽三山の信仰 |
|||
3 | 出羽三山と周辺の見所 |
出羽三山の周辺には、沢山見所がありますが、其のほんの一部を紹介いたします。
01 | 出羽三山神社周辺 | 11 | 大日坊 |
02 | 湯殿山神社 | 12 | 山伏温泉 ゆぽか |
03 | 月山神社 | 13 | |
04 | いでは文化記念館 | 14 | |
05 | 黄 金 堂 | 15 | |
06 | 月山ビジーセンター | 16 | |
07 | 玉川寺(ぎょくせんじ) | 17 | |
08 | 羽黒山参道と杉並木 | 18 | |
09 | 弥陀ヶ原のお花畑 | 19 | |
10 | 注連寺 | 20 |